こんにちは、今日は「心理学がマーケティングにどのように役立つのか」について
「人が持つ8つの本能に刺さる進化論マーケティング」
の書籍を参考にしながら考えてみたいと思います。
この書籍は心理学とマーケティングの交点を見つけ出し、人間の行動を理解するための新たな視点を提供してくれる一冊です。
私たちがマーケティングを考えるとき、それはもはや心理学から切り離せない存在です。
それでは具体的にどのような本能にフォーカスし、どう活かしていけば良いのか見ていきましょう。
人間の本能とは
人の本能を最も深く探ると、それは
- 子孫を残す
- 長く生存する
この二つの要素に集約されるそうです。
しかし、これらだけでは抽象度が高すぎて具体的な行動に結びつけにくいですよね。
そこで、今回ご紹介する本はそれらを更に解像度を上げて、8つの具体的な視点で分析しています。では、その8つの本能を一つ一つ解説し、どのようにビジネスに活かせるのか見ていきましょう。
８つの本能
安らぐ本能とマーケティング
最初にご紹介するのは「安らぐ」本能です。
人間は生きていく上で安全性を求め、心身の危険から遠ざかることを強く願います。なぜなら、それが生存期間を延ばす最良の手段だからです。
新しいものよりも既存のものを好む傾向や、選択肢が三つある場合に真ん中のものを選びやすいといった人間の行動パターンは、この安らぐ本能が働いています。
2. 進める本能の活用法
次に紹介する「進める」本能は、明確なゴールを設定し、それを達成したいという人間の欲求です。
例えば、やる気が最も高まる瞬間は何でしょうか。それは報酬ではありあせんでした。
何かを成し遂げた時、何かが少しでも進行したときなのです。物事が前進していると感じた時に人のやる気が高まるのです。
前進しているという感覚は非常に大切だと言えます。
3. 決する本能と自己決定の欲求
「決する」本能とは、自分の行動や目標を自己決定し、それを実行したいという人間の欲求のことを指します。
大企業の中には、この本能を理解し、従業員に自由な時間を提供することでモチベーションを高める施策を行っています。
そのためGoogleやSpotifyなどの企業は、従業員に独自のプロジェクトに取り組む時間を提供したり、本業とは別のプロダクトを推奨したりという施策を行い、社員のモチベーションを高めています。
4. 有する本能と損失回避のメカニズム
次に、人間の「有する」本能について見ていきましょう。
これは、生存に役立つものや情報を蓄積したいという欲求から生まれる本能です。人間は手に入れたものを失いたくない、良いものを保持したいという気持ちを強く抱きます。
私たちの祖先が生活していたサバンナは食糧が常に豊富だったわけではなく、
気候変動により飢餓が続くこともありました。
これに代表されるのが損失回避のメカニズムです。
- コインを投げて表が出たら5万円を得るが、裏が出たら1万円失う。
- 賭けに参加しない。
多くの人は、１が利益につながるにもかかわらず、２を選びます。
5. 属する本能とSNSの関係性
「属する」本能とは、特定のグループやコミュニティに入りたいという人間の欲求のことです。一番わかりやすい例はSNSですね。
自分を受け入れてくれる仲間や友人を作り、自身の安全を確保したいという欲求が働いています。
6. 高める本能と社会的地位
「高める」本能は、人間が特定の集団の中でより上の位置に着きたいという本能です。集団に属したいという欲求が満たされると次に求めるのが、その中でより高い地位を得たいという欲求です。なぜならわれれが祖先が生きた時代はその方が 生存確率が上がるからです。
7. 伝える本能とインスタ映え
「伝える」本能は、自分の特性を周囲にアピールしたいという人間の欲求を指します。
「インスタ映え」するものを求める現代の消費者行動は、まさにこの伝える本能によって動かされています。
「今日はハワイからライブ配信です」
などの発言はその典型ですね。
8. 物語る本能とストーリーテリング
最後に、「物語る」本能についてご紹介します。
私たち人類はストーリーから他社の経験を学びそれによって生産と生殖の確率を上げてきたわけです。
ストーリーテリングはマーケティングでもよく使われる方法です。
本能を活かしたマーケティング
これらの本能を理解し、それぞれのビジネスにどのように活かすかを考えてみましょう。
今回ご紹介した本能は、自社のビジネスに活かせるものも多いはずです。
書籍でさらに学ぶ
さらに詳しい内容に興味がある方は、鈴木 裕著の「ヒトが持つ８つの本能に刺さる 進化論マーケティング」をぜひ読んで下さい。
様々な事例やレポートが紹介されており、より深く人間の本能とマーケティングの関係を理解することができます。非常におすすめの一冊です。
まとめ
人間の本能を理解することは、ビジネスにおけるマーケティングの成功にとても重要です。
どれが自分のビジネスに活かせかを考えてみてください。
問合せ数が増え、売上が増えるはずです。
