従来のExcelでは、モバイル対応やデータ分析、チームでの共有といった面で、様々な課題がありました。
そこで注目を集めているのが、ノーコード開発プラットフォーム「AppSheet(アップシート)」です。
AppSheetは、Excelでは実現できなかったモバイルフレンドリーな機能を多数搭載しており、場所や時間を問わず、効率的なビジネス管理を実現できます。
では、そのAppSheetで具体的にどんなことができるのか、詳しくご紹介します。
100%スマートフォン対応:場所を選ばないビジネススタイル
AppSheetで作成したアプリは、スマートフォンでも完璧に動作します。
外出先や現場、オフィスなど、どこでも必要な情報をすぐに確認・編集することが可能になります。
モバイルフレンドリーな4つの特徴
レスポンシブデザイン
画面サイズに合わせて自動的にレイアウトを調整してくます。
オフライン対応
ネットワーク環境に左右されずにデータにアクセスできます。ネット環境がなくても動作します。
カメラ連携
写真や動画を簡単に添付できます。スマホで撮ったデータがそのままデスクトップに連携されます。
GPS機能
位置情報に基づいたデータ管理もできます。
地図情報も自動で連携されるので、次の訪問先などをすぐに把握でき、レポート作成も簡単になります。
実際の使用例
こちらは街灯調査のアプリです。現場で撮った写真がそのままデータベースに反映されます。
フィールドデータ収集
営業担当者が顧客訪問時に、スマートフォンでアンケートや注文情報を入力
リモート作業
テレワーク中の社員が、案件情報を確認・編集
在庫管理
倉庫担当者が、スマートフォンで商品の入荷・出荷を現場で入力管理
といった流れで、ビジネスの状況に合わせて利用することができます。
Excelとの比較
項目 | AppSheet | Excel |
---|---|---|
モバイル対応 | 完璧 | 限定的 |
オフライン対応 | 可能 | 不可 |
カメラ連携 | 可能 | 不可 |
GPS機能 | 可能 | 不可 |
圧倒的な使いやすさ:誰でも簡単にアプリを作成
AppSheetは、ログラミングの知識がなくても直感的な操作でアプリを作成できます。
シンプルな設定で機能を追加するだけで、業務に特化したアプリが驚くほど簡単に完成します。
- ノーコード開発: プログラミング不要
- テンプレート豊富
- チュートリアル充実
AppSheetは、モバイルフレンドリーな機能と圧倒的な使いやすさを兼ね備えた、次世代のビジネスツールです。
Excelの限界を超え、いつでもどこでもビジネスを加速させたい企業にとって、AppSheetは最適な選択肢と言えるでしょう。
リレーションでのデータ管理:複雑なデータも簡単整理
従来のExcelでは、複数のデータシートを管理する際に、各データの関連性がわかりにくく、更新や分析に手間がかかっていました。
情報がバラバラになり、探し出すのが大変になったり、データの矛盾に気づかなかったりすることもあります。
しかし、AppSheetのリレーショナルデータベース機能を使えば、データ間の関連性を明確に表現し、効率的に管理できます。
例えば、下記のような履歴管理をExcelで表現することは難しいですが、AppSheetなら簡単にできます。
リレーショナルデータベースの基本とAppSheetでの実装
リレーショナルデータベースとは、「テーブル」と呼ばれるデータシートを関連付けて管理するデータベースのことをいいます。
各テーブルには「主キー」と呼ばれるユニークな識別子が設定され、他のテーブルと関連付けられます。
例えば、顧客情報を管理する場合、
- 顧客情報: 氏名、住所、電話番号、メールアドレスなど
- 注文情報: 注文日、商品名、数量、金額など
これらの情報を別々のシートやExcelで管理すると、情報がバラバラになってしまい、管理に手間がかかります。
こうした面で、Excelに限界を感じる方も多いでしょう。
一方、AppSheetでは、データを関連付けて整理するリレーショナルデータベースを作成できます。
AppSheetを使えば、複雑なデータ整理もスムーズになり、業務効率も大幅に向上します。
データの関連付けと統合のメリット
リレーショナルデータベースのメリットには、次の点が挙げられます。
データの整理整頓が簡単:
情報を関連付けて管理できるので、必要な情報をすぐに探せます。
データの重複を防げる:
同じ情報を何度も入力する必要がなくなり、データの整合性を保ちやすくなります。
データ分析が効率化できる:
データ間の関連性を利用して、様々な分析が可能になります。
効率化
データ間の関連性を活用することで、必要な情報を迅速に検索・分析できます。
Excelのフラットなデータ管理との違い
Excelは、フラットなデータ構造を採用しています。
これは、すべてのデータを一つの表にまとめる方式です。
そのため、データ量が増えると管理が難しくなり、データの関連性が見えづらくなります。
一方、AppSheetのリレーショナルデータベースは、データ間の関連性を明確に表現できます。
そのため、複雑なデータも効率的に管理・分析きるようになります。
このように、AppSheetはExcelのフラットなデータ管理とは異なり、データ間の関連性を明確に表現できる点に特徴があります。
だからこそ、Excelではできなかった履歴の管理なども可能になるのです。
これはデータベースのリレーションを表現しているものですが、複数のデータの紐付きを整理して管理することができます。一見難しそうですが、このリレーションがあるから業務が圧倒的に改善されるのです!
アップシートの導入支援からアプリ開発まで専門チームがサポートします
Google AppSheetの導入で業務を効率化し、成果を最大化したい企業様へ
Automationの利用:自動化機能で、手作業から解放
AppSheetは、様々な業務を自動化できる強力な機能を備えています。
ボタンクリックやスケジュール設定で、データ処理、レポート作成、アラート通知などのタスクを自動化することが可能です。
AppSheetにおける自動化機能の概要
AppSheetの自動化機能は、次の要素で構成されています。
- アクション: データ処理、レポート作成、アラート通知など、実行したいタスクを指定します。
- トリガー: ボタンクリック、スケジュール、データ更新など、自動化を実行するタイミングを指定します。
- 条件: 自動化を実行する条件を指定できます。
具体的な自動化プロセスの例
- レポート生成: 毎日、前日の売上データを自動的に集計し、レポートを生成する。
- アラート通知: 在庫数が一定量を下回った場合、担当者にアラート通知を送信する。
- データ承認: 申請されたデータを自動的に承認・却下する。
手動プロセスとの比較
項目 | 自動化 | 手動 |
作業時間 | 大幅削減 | 削減なし |
ヒューマンエラー | 減少 | 増加 |
データ処理速度 | 向上 | 低下 |
特に便利なのは帳票の作成!
一度テンプレートを作ってしまえば、あとはボタンを押すだけ、スケジュール実行するだけで、今まで手作業を行なっていた業務が自動化されます。
例えばこのような帳票もボタン1つで作成できるようになります。
請求書
作業依頼書
一覧表
御社の作りたい帳票が自由に作れます!
これはサンプルとして提示させて頂きましたが、Google appsheetなら企業ごとのレイアイトや用途に応じて自由自在に作ることができます。
AppSheetの自動化機能は、手作業によるデータ処理やレポート作成などのタスクを自動化し、業務時間を大幅に削減できます。
リアルタイムデータ同期と共有:チーム全体で常に最新情報を共有
チームや部門で共有するデータは、常に最新の状態に保ちたいものです。しかし、Excelでは手動での同期や共有が必要となり、データの整合性やセキュリティ面で課題がありました。
AppSheetのリアルタイム同期機能を使えば、データの更新を自動的に同期され、チーム全体で常に最新情報を共有できます。
AppSheetのリアルタイム同期機能
AppSheetは、データ更新をリアルタイムで同期する機能を備えています。
データが更新されると、すべてのユーザーに自動的に反映されるので、データが散らばることはありません。
チームや部門間でのデータ共有の容易さ
AppSheetでは、アクセス権限を設定することで、特定のユーザーやグループにのみデータを共有をできます。
また、データの閲覧権限のみを与えることも可能です。
Excelの手動同期や共有制限との比較
同期方法 | リアルタイム自動 | 手動 |
データ整合性 | 高い | 低い |
共有方法 | アクセス権限設定 | ファイル共有 |
セキュリティ | 高い | 低い |
AppSheetのリアルタイム同期機能は、チームや部門間でのデータ共有を容易にし、データの整合性とセキュリティを向上させます。
ニーズに合わせたデータ表示:便利なダッシュボード
Excelでは、全てのユーザーが同じデータビューを見ることになりますが、ユーザーによって必要な情報は異なります。
一方、AppSheetでは、カスタマイズされたデータビューを作成することができます。
下記のダッシュボードは、
- 案件情報
- チームタスク
- 案件の位置情報
を表示させています。
またAppSheetでは、グラフやチャートを用いて、データを視覚化することもできますし、Looker studioを連携させれば様々な角度からデータ分析をすることが可能です。
以下はLookerを使った分析データです。
ユーザーごとの表示制御も可能
AppSheetでは、ユーザーごとに表示する列やフィルターを設定できます。また、各ユーザーに異なる権限を与えることも可能です。
部長にはこのデータは見えるけど、
担当には見えない、
このような設定を組むことができます。
『上司用の確認用のエクセル』を作る必要はもうありません。
アップシートの導入支援からアプリ開発まで専門チームがサポートします
Google AppSheetの導入で業務を効率化し、成果を最大化したい企業様へ
セキュリティとシステム連携
AppSheetで安心安全なデータ管理を実現
企業にとって、データのセキュリティとプライバシー保護は重要な課題です。
Excelファイルは共有や管理が容易な一方で、セキュリティ面で脆弱な場合もあります。
一方、AppSheetは、強力なセキュリティとアクセス管理機能を備えています。
データ通信と保存時には暗号化技術を用いてデータを保護するほか、監査ログ機能によってユーザーのログイン状況を管理し、不正アクセスを見つけることもできます。
AppSheetを他のシステムと連携
AppSheetは、他のシステムやサービスとの連携機能を備えています。APIを用いて、外部データソースとの統合や業務システムと連携することができます。
具体的には、以下のようなシステムやサービスとの連携が可能です。
- CRMシステム
- ERPシステム
- マーケティングツール
- Slack、Chatworkなどのチャットツール
例えば、AppSheetで行った変更が自動でslackに通知されるといった処理も簡単にできます。
また、Googleのツールなので、GoogleドライブやGmailともスムーズに連携できます。さらに、Looker Studioと連携すれば、高度なビジネス分析も可能になります。
Appheetを活用しよう!
AppSheetはExcelよりも多くの機能を備え、より柔軟で強力なツールとなっています。
特にAppSheetが適しているのは、
- モバイルデバイスでデータ管理したい場合
- 複雑なデータ分析を行いたい場合
- チームでデータを共有・共同編集したい場合
- 業務を自動化したい場合
- コストを抑えたい場合
といったケースにおいてでしょう。
AppSheetはExcelにはない多くの利点を備えており、次世代のビジネス管理ツールとして注目されています。
ぜひ、AppSheetを活用して、業務効率化とデータ活用を推進しましょう!