先日、自社で広告運用を行っているお客様から一つの相談を頂きました。その内容は、
「以前は業者に広告運用を依頼していたときよりも、現在のクリック単価が高く感じるので、クリック単価を下げたい」
というものでした。この顧客の悩みは一見、理解できます。
なぜなら、クリック単価が高ければ広告費用も増え、それは結果として売上に影響を与える可能性があるからです。
でも本当にクリック単価は安ければいいのでしょうか?
クリック単価とは?
まずこの問題に対する答えを見つける前に、まずは「クリック単価」とは何でしょうか?
「クリック単価」とは、ウェブ広告における課金の基準となる単位です。
GoogleやYahooなどのウェブ広告は、広告がクリックされるたびに課金されます。
この1回のクリックにかかる費用を「クリック単価」と言います。
お客様の視点から見れば、クリック単価が低ければ広告費用が抑えられるという利点があります。
また、広告費用が下がれば、案件獲得単価も低くなります。
そう考えると、クリック単価を下げることは理にかなっているように思えます。
しかし、本当にそうでしょうか?
クリック単価と広告運用
確かに、
と、単純に計算するとクリック単価が低いほうが費用は抑えられます。
しかし、広告運用の目的を改めて考えてみましょう。
広告運用の目的は広告費を安く抑えることではなく、広告から売上を生み出すことです。
いくら広告費が安くても、それが成果につながらない広告であれば、広告運用としての価値はありません。
何故なら、広告がいくら安かろうとも、それが成果につながらなければ続ける意義がないからです。
一方、広告から売上が上がり、利益をしっかりと生み出すことができれば、広告費を投じてでも売上を拡大する意義が生まれます。それが広告運用の真の目的です。
ご相談いただいたお客様のケース
さて、相談を頂いたお客様の状況を見てみましょう。
以前、代理店に広告運用を委託していたときのクリック単価は、現在の半分でした。
しかし、そのときの広告からは一つも申込みがありませんでした。つまり、クリック単価は安かったものの、成果は一切出ていませんでした。
それに対して、現在の自社運用ではクリック単価は以前の倍近くになっていますが、申込みがしっかりと入ってきています。成果につながっていたのは、クリック単価の高い広告だったのです。
広告レポートの解釈と成果への着眼点
良い広告の解釈の仕方として、
- 表示回数は多い
- クリック単価は安い
- クリック率は高い
といった言葉が並んでいます。
しかし、これらの指標は広告運用の成功を保証するものではありません。
ウェブ広告で本質的に重要な事は?
広告の成果を考える上で、最も大切なことは
「限られた予算で成果を出せているか?」と
いう視点です。
クリック単価が高いからといって必ずしも悪いわけではありません。またクリック単価が安いからといって必ずしも良いわけではありません。
成果を最優先に考えよう
最終的な目標は、広告がきちんと成果につながっているか、そして目標を達成できているか、という点に集約されます。これが何よりも重要な視点です。
広告運用においては、クリック単価や広告費を見るだけでなく、それがどれだけの成果を生み出しているかをしっかりと見極めることが求められます。
だからこそ、広告運用を成功させるためには、単純にクリック単価や広告費を見るのではなく、それがどのように成果に結びついているのかを理解することが重要です。
アップシートの導入支援から開発まで専門チームがサポートします
価値ある広告投資をする
たとえクリック単価や広告費が高くても、それが成果につながるのであれば、それは有意義な投資と言えるでしょう。
最後に、広告運用を考える際は、「クリック単価を下げる」だけでなく、「どのようにして成果を最大化するか」を考えることが大切であるということを、お伝えしたいと思います。