今回は、GoogleのAI「Gemini」とノーコード開発プラットフォーム「AppSheet」を組み合わせて作成した、AI業務日報管理アプリをご紹介します。
このアプリの最大の特長は、日報の入力に対してAIが自動でフィードバックをくれること。
さらに、上長によるチェックもシステムに組み込まれており、尚且つ、長上のチェックに対しても「Gemini」がフィードバックしてアドバイスをしてくれるという、チーム全体で目標達成に向けた動きを可視化・最適化できます。
アイデア次第で様々な機能が実装でき、実務の課題があればより即したアプリが作れるようになります。
では、AI業務日報管理アプリはどのようなアプリなのか、解説していきます!
AI業務日報管理アプリの基本フロー
まずはじめに、月次の目標を入力します。続いて進捗、実績を入れていくことで進捗状況がわかるようになります。
そして、この実績に対してGeminiがフィードバックをしてくれるようになります。
このアプリは、一見すると通常の業務日報アプリに見えますが、Geminiを組み込むことで“自動フィードバック”が可能になっています。
1.月次の目標を入力(例:受注金額、商談件数、受注件数など)
2.日々の実績を登録(例:申し込み数、商談数、受注額など)
3.登録された実績に対してGeminiがフィードバック(行動提案・アドバイス)
4.上司は部下の入力を確認し、さらにAIフィードバックを得ることが可能
現場も管理職も“次に何をすべきか”が明確になる業務支援ツールです。
実際の操作画面紹介と操作例:目標と進捗を入力してみる
例えば、4月の目標として「受注額300万円」「受注数5件」「商談数10件」などを設定していきます。
すると、画面上に目標が表示され、現在の進捗状況が自動でグラフ化されます。
次に、日々の進捗として、4月24日の実績(申し込み1件、商談1件)を入力すると、Geminiがこれまでのデータをもとに現状を分析し、目標に対する達成度や今後の具体的な行動提案をしてくれます。
- 4月24日:申し込み1件、商談1件
- コメント:「商談を実施しました」
通常のアプリならここで終了ですが、このアプリではこの情報に対してGeminiがAIフィードバックを生成してくれます。
AIからのフィードバック機能がすごい!
Geminiは、過去データをもとに目標達成状況を評価し、必要なアクションを提示します。
例えば、
- 「受注額は目標達成していますが、商談数・申し込み数が未達です」
- 「今後は申し込み数を増やすために、〇〇のような行動をおすすめします」
など、具体的な改善提案がAIから自動で届きます。なかなか辛口な意見も出てきますが、今の現状の数字を見て判断してくれます。
これからこういったアクションを起こしてください、優先度の高い申し込みを獲得するためにはこのような行動をしてくださいといったアドバイスがあります。
こうしたコメントが自動的に表示され、ユーザーは次に何をすべきかが明確になります。
追加実績の入力と具体的アドバイス
さらに、たとえば4月25日に以下のデータを入力したとします。
- 受注額:160万円
- 受注数:1件
- コメント:「受注しました」
これを入力・保存すると、Geminiは最新のデータを踏まえて再度フィードバックを実行。
- 優先順位の高いタスクの提案
- 目標未達項目への具体的アクション
- 状に対する分析コメント
このように、振り返りから行動設計までを一気通貫でサポートしてくれます。
上司のためのフィードバックビュー
チームリーダーは、自分の部下の実績状況を一覧で確認できることにプラスして、このアプリには、上司(チームリーダー)専用の画面も搭載しています。
チームリーダーが自分の部下(例:安藤さん、山口さんなど)の状況を確認でき、 Geminiがその実績に対してもAI分析を提供。
たとえば、
- 安藤さん → 一部目標未達。申し込み数を強化すべき。
- 山口さん → 全体的に目標未達。このままでは達成困難という辛口評価。
上司は部下の実績に対してもGeminiのフィードバックを得ることができ、「今のペースで進めば目標を達成できそうかどうか」「何が足りないか」「今後どうすべきか」が自動で提案されます。
チームメンバーへのフィードバック
実際に安藤さんは目標達成済で、今後の維持ポイントが提示され、山口さんは未達で「このままではすべての項目が達成困難」といった厳しめの分析結果が出ています。
ノーコードなので、自分の見たいような形でコードを組むことで、Geminiは要望通りに応えてくれます。
ボタンひとつで受注ペースなど、細かくフィードバックをしてくれる機能が充実しています。
チーム管理と拡張性
このアプリでは、社員ごとにチーム・セクションを柔軟に割り当てることも出来ます。
- 堀 → チーム1のリーダー → 安藤・山口を管理
- 斎藤 → チーム2のリーダー → 3名の部下を管理
このように、大規模な組織でもチーム単位でデータを管理できる設計になっています

アップシートの導入支援からアプリ開発まで専門チームがサポートします
Google AppSheetの導入で業務を効率化し、成果を最大化したい企業様へ
自由度の高いカスタマイズが可能!
このアプリはノーコードで構築されているため、社内の業務フローに合わせて柔軟にカスタマイズ可能です。
今回は目標達成アプリを作成しましたが、アイデア次第で色々なものを創り出せます。
✔︎目標項目の追加・削除
✔︎チーム構成の自由な設定
✔︎フィードバックのタイミングや内容の調整 など、会社ごとに最適化が可能
おわりに
今回は、Geminiを組み込んだAI業務日報アプリの機能と仕組みをご紹介しました。
ノーコード×AIという組み合わせにより、これまでの「作業としての日報」から「次の行動につながる日報」へと進化しています。
当社では、このテンプレートの提供や開発代行、社内内製化支援などを行うサービスとして、『AppSheet Magic』を提供しています。
ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。