【無料資料DL】スケーラブルなAppSheetの構築術!

Google AppSheetを検討中の方へ

Google AppSheetを導入した企業様は84%の業務工数の改善年間48000分以上の業務工数の削減を実現しています。効果や導入の流れをまとめた資料をご用意しています。
AppSheetの業務改善の課題と事例が分かる!AppSheet Magic導入資料はこちら

業務改善やDXを進める中で、「まずは1つ、業務アプリを作ってみる」というアプローチは、とても正しい第一歩です。

勤怠管理、在庫管理、日報管理など、目の前の課題に対して必要なアプリを1つずつ作っていく。多くの企業様が、こうした形でAppSheetの活用をスタートされています。

実際、この方法だけでも業務効率は大きく改善しますし、「紙やExcelから脱却する」という意味では、十分にDXと呼べる成果が出ます。

一方で、アプリの数が増え、利用者が増え、運用期間が長くなってくると、次の段階の課題が少しずつ見え始めます。それは「アプリは便利になったが、全体の管理が少しずつ複雑になってきた」という状態です。

この記事では、これまでの開発の進め方を否定するのではなく、その一段上に進むための考え方として、AppSheetを「アプリ作成ツール」ではなくDXの基盤(業務アプリ基盤)として捉える視点についてご紹介します。

▼ 今回使用した「設計図」の無料ダウンロードはこちら
https://macbe1.com/p/r/A6CyCu29

目次

1. 業務アプリが増えるほど管理が破綻する理由

1-1. 勤怠・在庫・日報がバラバラになる現場あるある

業務アプリを導入していくと、現場では次のような構成になっていることがよくあります。

  • 勤怠管理はAのアプリ
  • 在庫管理はExcel
  • 日報はLINEや別アプリ

それぞれの業務に最適化されたツールを選んでいるため、個々の運用としては合理的です。

AppSheetを使っている場合でも、以下のようなアプリ単位で業務改善が進んでいくケースは非常に多いです。

  • 勤怠管理アプリ
  • 在庫管理アプリ
  • ヒヤリハット管理アプリ

この状態自体は決して悪いものではありません。むしろ、「必要な業務から順に改善できている」健全な状態です。ただし、アプリが増えるにつれて、次のような違和感が生まれ始めます。

  • 同じ社員情報を、複数のアプリで管理している
  • 所属変更があるたびに、複数アプリを修正している
  • 誰がどのアプリを使っているのか把握しづらい

アプリ単体では問題がなくても、全体として見ると、少しずつ歪みが溜まっていくのです。

1-2. 入社・退社のたびに発生する“見えない運用コスト”

特に負担になりやすいのが、人の出入りに関わる運用です。例えば、新しく社員が入社した場合、複数のアプリで同じような登録作業が発生します。

  • 勤怠管理アプリに追加
  • 在庫管理アプリに追加
  • ヒヤリハット管理アプリに追加

逆に、退職があった場合も同様で、以下のような対応が必要になります。

  • 利用権限の削除
  • 表示対象からの除外
  • 過去データとの整合性確認

1回1回の作業は小さくても、人数が増え、アプリが増えるほど、確実に運用コストは積み上がっていきます。しかもこれらは、表からは見えにくい「管理側の負担」であることがほとんどです。

この段階で多くの方が、「アプリは便利だけど、管理が少し大変になってきた」「これ以上増やして大丈夫だろうか?」と感じ始めます。ここで必要になるのが、アプリを増やす前提で考える設計の視点です。

2. 解決の鍵は「社員データベースをハブにする」こと

2-1. 社員DBを起点にアプリを展開する発想

ここでご紹介したいのが、社員データベースを“ハブ”として各業務アプリを展開していくという考え方です。

これは、これまでの「アプリ単体で完結させる作り方」を否定するものではありません。むしろ、「まずはアプリを作る」「次に、それらをどうつなぐかを考える」という次のステップにあたります。

社員データベースを1つ用意し、そこに「誰がいるのか」という情報を集約します。そして、勤怠管理、在庫管理、ヒヤリハット管理といった各アプリは、この社員データベースを参照する形で連動させていきます。こうすることで、「人」を軸に、アプリ全体がつながる構造が生まれます。

2-2. 管理するのは「人・所属・役職」という最小限のマスター

社員データベースと聞くと、「たくさんの項目を管理しないといけないのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実際に必要なのは非常にシンプルです。基本となるのは、次のような情報です。

  • 誰なのか(社員)
  • どこに所属しているのか(部署・所属)
  • どんな立場なのか(役職・権限)

この最小限のマスター情報を一元管理するだけで、多くの業務アプリと連動させることができます。

重要なのは、「完璧な社員管理」を目指すことではなく、業務アプリをつなぐための軸を作ることです。

2-3. 人を軸にすると、すべてのアプリが自動で連動する

社員データベースをハブにすると、入社・退社や所属変更といった情報を1か所で更新するだけで、勤怠管理アプリ、在庫管理アプリ、その他の業務アプリすべてに反映させることができます。

これにより、以下のような効果が得られます。

  • 登録・削除の手間が大幅に減る
  • 設定漏れやミスが起きにくくなる
  • アプリを増やすこと自体が怖くなくなる

アプリが増えても、管理が複雑になるのではなく、むしろ整理されていく。これが、社員データベースをハブにしたスケーラブルな構成の大きな価値です。

3. デモで見る:社員DB連動の具体的な動き

ここまでで、「社員データベースをハブにする」という考え方をご紹介しました。

この章では、実際に社員DBと各アプリを連動させるとどのような動きになるのかを、具体的なデモイメージをもとに見ていきます。難しい設定の話ではなく、「現場で何が楽になるのか」に注目していただければと思います。

3-1. 入社時:1回の登録で全アプリに自動反映

まずは、入社時の動きです。社員データベースをハブにしている場合、新しい社員が入社した際に行う作業は非常にシンプルです。

  1. 社員データベースに「1回」登録する
  2. 所属・役職・利用区分などを設定する

これだけで、勤怠管理アプリ、ヒヤリハット管理アプリ、在庫管理アプリといった、社員が関わるすべてのアプリに自動的に反映されます。

従来のように、「勤怠アプリに追加」「別アプリにも追加」「登録漏れがないか確認」といった作業を繰り返す必要はありません。「人を1人追加する」という行為が、1か所の操作で完結する。これだけでも、運用負担は大きく変わります。

3-2. 退職時:過去データを残したまま利用者だけ制御

次に、退職時の動きです。業務アプリでよくある注意点として、「退職した人の過去データは消してはいけない」というものがあります。

  • 過去の勤怠記録
  • 過去のヒヤリハット報告
  • 過去の在庫操作履歴

これらは、その人が退職したからといって消えてはいけません。社員DBをハブにしている構成では、「社員の在職区分を『退職』に変更する」という操作を行うだけで、以下の制御が可能です。

  • 現在の利用者一覧からは除外される
  • 過去のデータはそのまま残る

つまり、「使えなくする」「履歴は残す」という2つを、無理なく両立することができます。

3-3. 「在職者のみ表示」を実現する仕組み

もう1つ、現場で非常に重要なのが「在職者のみを選択肢として表示する」という考え方です。

例えば、勤怠の打刻者、ヒヤリハットの報告者、各種申請の申請者といった入力画面で、退職者が表示されてしまうと、操作ミスや混乱の原因になります。

社員DBを起点にしていれば、「在職区分が『在職』の人だけを表示」「退職者は自動的に非表示」といった制御を、すべてのアプリで共通ルールとして適用できます。

これにより、現場は迷わず操作でき、管理者は設定を一元管理できるという状態を作ることができます。

4. 権限・セキュリティも社員DBだけで制御できる

業務アプリでは、「誰に何を見せるか」という制御が非常に重要です。AppSheetでは、この権限管理も社員データベースを軸に整理することで、シンプルかつ安全に実現できます。

4-1. 管理者/一般ユーザーの表示切り替え

例えば、社員データベースに「管理者」「一般ユーザー」といった区分を持たせておくとします。この区分をもとに、以下のような表示制御を行うことができます。

  • 管理者には:マスタ管理画面、全体一覧
  • 一般ユーザーには:自分に関係する画面のみ

重要なのは、各アプリごとに設定を持たせないという点です。社員DBの区分を1つ変更するだけで、関連するすべてのアプリの表示が切り替わります。

4-2. アプリごとに個別設定しなくていい理由

アプリが少ないうちは、「このアプリではこの設定」「別のアプリでは別の設定」という管理も可能です。

しかし、アプリが増えるほど、設定の整合性が取れなくなる、変更漏れが発生する、誰がどこまで見えるのか把握しづらくなる、といった問題が起こりやすくなります。

社員DBをハブにすれば、「権限の定義は1か所」「各アプリはそれを参照するだけ」という構成になるため、管理が破綻しにくい設計になります。

4-3. 業務アプリに必須な「見せない設計」

業務アプリでは、「見せる設計」以上に「見せない設計」が重要です。

見る必要のない情報、操作してはいけない画面、管理者だけが触る設定。これらを適切に制御できていないと、業務トラブルや情報漏えいの原因になります。

社員DBを軸にした設計では、役職、権限区分、利用区分といった情報を使って、自然に「見えない状態」を作ることができます。

5. アプリを追加しても壊れないスケーラブル構成

ここまでの構成を作っておくと、アプリを追加すること自体が、怖い作業ではなくなります。

5-1. 社内掲示板アプリを追加する例

例えば、新しく「社内掲示板アプリ」を追加したい場合を考えてみましょう。行うことはとてもシンプルです。

  1. 社内掲示板アプリを作成
  2. 社員データベースと接続
  3. 表示対象・権限を設定

これだけで、「誰が見られるか」「誰が投稿できるか」といった制御を、既存のルールに沿って適用できます。既存の勤怠・在庫・ヒヤリハットの構成を壊す必要はありません。

5-2. アプリが増えるほど費用対効果が高まる理由

社員DBを軸にした構成では、アプリを追加すればするほど、管理の手間は増えにくい、データは社内に蓄積される、活用の幅が広がる、という状態になります。

「アプリが増える=管理が大変になる」ではなく、「アプリが増える=投資対効果が高まる」という構造を作れることが、大きな特徴です。

5-3. Google Workspace × AppSheet の強み

AppSheetは、Google Workspaceと親和性の高いツールです。

追加アプリを作ってもライセンスコストが増えにくい、スプレッドシートやBigQueryと連携できる、データを社内資産として蓄積できる。この特性と、社員DBをハブにした設計を組み合わせることで、「使えば使うほど価値が出る業務基盤」を構築することができます。

6. 【設計図編】スケーラブル構成をどう作るか

ここまでで、「社員データベースをハブにする」と運用がどう変わるのかというイメージは持っていただけたかと思います。

この章では、それをどのような構造(設計図)として作るのかを整理します。

6-1. よくある「アプリ+専用データ」構成の限界

AppSheetでアプリを作る際、多くの場合は次のような構成から始まります。

  • 勤怠管理アプリ └ 勤怠用のスプレッドシート
  • 在庫管理アプリ └ 在庫用のスプレッドシート

この構成は、シンプルで分かりやすく、導入初期には最適です。ただし、アプリが増えてくると、同じ社員情報が複数のデータに存在する、所属変更や権限変更を複数箇所で行う必要がある、「どこが正なのか」が分かりづらくなる、といった課題が出てきます。

これは設計ミスというより、用途が広がった結果、次の段階に進むタイミングと考えるのが自然です。

6-2. 社員DB+各アプリ専用データの分離構造

そこで有効になるのが、社員データベース(共通マスター)と各アプリ専用の業務データを分離して設計する構成です。イメージとしては以下のようになります。

  • 社員DB:人・所属・役職・権限
  • 勤怠管理アプリ:打刻・勤務時間など
  • ヒヤリハットアプリ:報告内容・日時など

各アプリは、人に関する情報は「社員DB」を参照、業務固有のデータは「自分のデータ」を参照、という役割分担になります。

これにより、共通情報は1か所で管理、各アプリは独立性を保つ、というバランスの取れた構造を作ることができます。

6-3. マスター情報と業務データを分ける意味

この分離構造の本質は、「変わりやすいもの」と「変わりにくいもの」を分けることです。

  • 社員・所属・役職 → 組織の前提となる情報
  • 勤怠・在庫・報告データ → 日々積み上がる業務の履歴

これらを混ぜてしまうと、変更の影響範囲が広がり、管理が難しくなります。逆に、マスター情報を分離しておくことで、組織変更に強い、アプリ追加に強い、運用ルールが崩れにくい構成になります。

7. ポータルアプリによる全体統合

アプリが増えてくると、次に出てくる課題が、「どのアプリを、どこから使えばいいのか分からない」というものです。これを解決するのが、ポータルアプリです。

7-1. アプリURLを集約するだけのシンプル設計

ポータルアプリの役割は、とてもシンプルです。各業務アプリのURLを登録し、ユーザーはそこから各アプリへ遷移する。機能的には「リンク集」に近いものです。

ただし、社員DBと連動させることで、単なるリンク集以上の価値を持ちます。

7-2. 誰がどのアプリを使えるかを一元管理

ポータルアプリでは、誰がどのアプリを使えるのかを、社員DBの情報をもとに制御できます。例えば、管理者にはすべて表示、一般ユーザーには必要なものだけ表示、といった制御をポータル側で一元管理できます。

これにより、現場は迷わない、管理者は把握しやすい状態を作ることができます。

7-3. 社内DXの入口としてのポータル

ポータルアプリは、単なる利便性向上だけでなく、社内DXの入口、業務基盤の「顔」としての役割も果たします。「まずはポータルを開く」という導線を作ることで、アプリが増えても運用が散らかりません。

8. 溜まったデータは「分析資産」になる

AppSheetで業務を回し始めると、データは自動的に蓄積されていきます。このデータは、業務改善だけで終わらせるにはもったいない資産です。

8-1. ヒヤリハット × NotebookLM による自然言語分析

例えば、ヒヤリハットの報告データ。これをNotebookLMのようなツールと組み合わせることで、「どんなトラブルが多いのか」「どの部署で頻発しているのか」といったことを、自然言語で問いかけて分析することが可能になります。

現場の声を、そのまま次の改善につなげることができます。

8-2. 在庫データ × Looker Studio による可視化

在庫管理データも同様です。在庫回転率、廃棄率、発注タイミングといった指標をLooker Studioで可視化することで、「感覚」ではなく「データ」に基づく判断ができるようになります。

8-3. 業務改善で終わらせないAppSheet活用

AppSheetの価値は、アプリを作ること自体ではなく、データが溜まり、活用でき、次の意思決定につながるところにあります。社員DBを軸にしているからこそ、データ同士をつなぎやすく、分析にも展開しやすくなります。

9. 基幹システム・他システムとの連携

現実の業務では、すでに基幹システムがある、他の業務ツールを使っている、というケースも多いかと思います。

9-1. 外部システムを“ハブ”につなぐ考え方

重要なのは、既存システムを置き換えることではありません。必要なデータだけを社員DBをハブにしてつなぐという考え方を取ることで、無理のない連携が可能になります。

9-2. Google Apps Scriptによる定期同期・API連携

外部システムとの連携では、定期同期やAPI連携といった方法が取れます。Google Apps Scriptを使えば、データを自動で取り込みAppSheet側に反映、といった仕組みを構築できます。

9-3. 拡張前提で設計しておく重要性

最初からすべてを連携する必要はありません。大切なのは、「将来つなげられる構造にしておくこと」。社員DBを軸にした設計は、その余地を残した構成です。

10. まとめ:AppSheetは「人を軸にスケールするDX基盤」

最後に、この記事のポイントを整理します。

  • AppSheetは機能単位ではなく「人単位」で拡張できる
  • データは社内に残り、業務とともに資産として蓄積される
  • 正しく設計すれば、使い続けるほど費用対効果が高まる

社員データベースをハブにした構成は、一度にすべてを作る必要はありません。

今ある構成を活かしながら、一段上の設計に進むための考え方として、ぜひ参考にしていただければと思います。

▼ 今回使用した「設計図」の無料ダウンロードはこちら
https://macbe1.com/p/r/A6CyCu29

Google AppSheetを検討中の方へ

Google AppSheetを導入した企業様は84%の業務工数の改善年間48000分以上の業務工数の削減を実現しています。効果や導入の流れをまとめた資料をご用意しています。
AppSheetの業務改善の課題と事例が分かる!AppSheet Magic導入資料はこちら

アップシートを検討中の企業様へ

Googleアップシートで
これまでの業務がガラリと変わります

ノーコードの可能性を広げることで
圧倒的な業務の効率化を実現する

目次