今回のブログでは、AppSheet Magicの事例として 株式会社万世様 で開発させて頂いた トレーサビリティ管理アプリ をご紹介します。
万世様は、これまで Go言語で開発されたシステムを使用し、バーコードを活用したトレーサビリティ管理を行っていました。
しかし、システムの期限と柔軟性向上を目指し、新たなソリューションとして AppSheet を採用されました。
今回はその事例をご紹介致します。
株式会社万世様のご紹介

株式会社万世様は、1949年の創業以来、高品質な肉料理を提供し続けている老舗企業様です。(万世様ホームページ)
特に「肉の万世」として知られる同社は、関東圏を中心にレストランを展開し、ハンバーグ、ステーキ、焼肉、すき焼きなど、多彩なメニューで多くのお客様に愛されてきました。
万世様の特徴は、厳選された黒毛和牛を使用されていること。
万世様の各店舗では、食事を通じて特別なひとときを提供することを大切にされており、お客様が心から満足できる空間づくりを追求されています。

また、店舗運営にとどまらず、自社工場で製造されたオリジナル商品「万かつサンド」などの販売も手がけ、幅広い層のファンに支持されています。
長年の歴史を持ちながらも、常に時代の変化に対応し、新たな価値を提供し続ける万世様。その万世様でのトレーサビリティ管理アプリについてご紹介します。
和牛トレーサビリティ法とは?
和牛トレーサビリティ法(正式名称:牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法)は、日本国内で飼育・流通する牛の出生から流通・販売に至るまでの履歴を管理するための法律です。
この法律により、すべての牛には 個体識別番号(10桁)が割り振られ、生産者や出荷履歴、加工・販売の情報が記録・管理されます。これにより、消費者は購入する牛肉の由来を確認でき、安全性と品質の確保が図られています。

この和牛トレーサビリティ法により、事業者には正確な情報の管理・伝達が義務付けられており、これを適切に運用することが求められています。万世様におかれましても、この制度への対応のためにGoogle AppSheetをご活用いただきました。
トレーサビリティとは?
万世様の岩槻工場で加工され、店舗で提供される商品には、すべてバーコードが発番されており、このバーコードには以下のような情報が含まれています。
- 商品名
- ロット番号
- 賞味期限
- その他管理情報
このバーコード情報をアプリを使って記録することで、「いつ、どの商品が提供されたのか」を追跡(トレース)することが可能になります。これが トレーサビリティ管理 です。

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トレーサビリティアプリの仕組み
トレーサビリティを適切に管理するため、次の2つの機能が必須でした。
- バーコードを読み込む機能
- 読み込んだデータを適切に保管する機能
実務で利用するフロントエンドのアプリは AppSheet を活用しました。
また今回はGoogleスプレッドシートではなく、大量のデータ処理に対応できるように Google BigQuery をデータ基盤として採用しました。
また、BigQuery に保存したデータを Looker Studio で可視化し、期間や店舗ごとの詳細なデータを柔軟に閲覧できる仕組みを構築しました。ま

さらに、データの安全性を確保するために、AppSheet でアクセスできるテーブルとトレーサビデータを保存するテーブルを BigQuery 内で分離 しました。これにより、
- データの速度最適化
- 改ざん防止
- 堅牢なデータ管理
を実現しています。
AppSheet の活用による効果
AppSheet への移行により活用の幅が広がり、Go 言語のシステムでは対応が難しかった以下の機能も実現できました。
- データの可視化:トレーサビリティ管理データをグラフ化し、状況をリアルタイムで確認可能に
- 帳票の自動出力:従来手作業で出力していた帳票を、読み込んだトレーサビリティデータを活用して自動生成し、作業負担を軽減

これにより、万世様では 大幅な工数削減を実現されました。
まとめ
万世様では、トレーサビリティ管理システムのリプレイスを目的に AppSheet を活用したアプリ開発 を導入し、業務の効率化を推進されました。
Google AppSheet で、よりスマートなデータ管理と可視化、工数削減を実現されました。
当社では、今回のような アップシートを使った業務改善アプリの開発 をサポートしております。業務効率化やデータ管理に課題をお持ちの企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。