自社のホームページを英語や中国語など複数の言語で提供すれば、インバウンド顧客や在日外国人など新しいターゲットにアプローチできるのではないかと考えている方もいるのではないでしょうか。
でも、それだけでは不十分なのです。
今回は多言語化をしたら次にどんな手を打つべきかをご紹介します。
多言語化だけでは集客できません
あなたのウェブサイトが完璧に多言語化されたとします。
しかし、それだけでお客様が増えるわけではありません。
なぜならば、多言語化を施したウェブサイトも、まずは「知ってもらう」というステップが必要だからです。
多言語化だけで誰もページを見てくれなかったら意味がないですよね。
これは、例えるならば、新しい店舗をオープンさせても、それを宣伝しなければお客様が来店することは期待できないのと同じです。
ウェブサイトも同じく、その存在を多くの人々に知ってもらうための活動、つまり認知の活動が必要となります。
実際に多言語化したホームページを多くの人々に訪れてもらうことで、初めてその真価が発揮されるのです。
多言語対応をしたからといって、自動的に外国からのお客様が増えるわけではありません。
しかし、正しい方法でその存在を知ってもらうことで、多くの新しい顧客を獲得するチャンスが広がります。
集客のためにできること
前述の通り、ウェブサイトを多言語化することで、新しい市場へのアプローチが可能となりますが、それだけでは集客の効果は期待できません。
多言語化したウェブサイトを多くの人々に見てもらうためには、適切な集客戦略が不可欠です。
ここから具体的な方法を1つずつご紹介していきます。
検索対策(SEO)対策
SEOは、検索エンジンの結果ページで自社のウェブサイトが上位に表示されるようにするための取り組みです。
具体的には、ウェブサイトの内容や構造を、GoogleやYahoo!などの検索エンジンが好む形に最適化することで、自然な検索結果におけるランキングを向上させることを目的としています。
SEOのメリット
SEO対策の最大のメリットは、「無料での集客」です。
検索エンジンからの流入は、広告などでの費用がかかる手法とは違い、継続的な最適化によって長期間安定した集客が期待できます。
また、検索エンジンを通じて訪れたユーザーは、すでに自分の求める情報やサービスを探しているため、コンバージョン率(購入や問い合わせなどの成果に至る率)も高くなることが多いです。
具体的にするべきこと
多言語化でSEO対策をするためには、英語ならば英語、中国語ならば中国語でページを用意しなければいけません。
大変に感じるかもしれませんが、日本でまだ取り組んでいるところは少ない印象です。
そのため、外国語でSEO対策をすれば大きなチャンスが得られます。
あなたがたとえば鎌倉でホテルを経営しているとして、
”kamakura hotel”
”kamakura hotel recommend”
“가마쿠라 호텔 추천”
などで上位を取れれば、大きなチャンス繋がると思いませんか?
SNSマーケティング
現代のビジネスに欠かせないSNSマーケティングについて解説していきます。
SNSマーケティングは、Facebook、Twitter、Instagramなどのソーシャルメディアを活用して商品やサービスを宣伝・販売するマーケティング手法のことを指します。
ユーザーとの直接的なコミュニケーションをとりながら、ブランドの認知度を高めたり、新しい顧客層を獲得するための活動を行います。
なお、こちらはJNTOが運営するインスタアカウントです。
SNSのメリット
SNSは世界中で利用されており、特定のターゲット層だけでなく、さまざまなユーザーにリーチすることができます。広範囲の人々に届くのは大きなメリットです。
またユーザーとの直接的なコミュニケーションが可能なのも特徴であり、メリットです。近接性の効果で親密感が高まり、お客様になってくれる確率が高まります。
もちろん利用自体には費用はかかりませんので、投稿には少し大変かもしれませんが、SNSマーケティングは低コストで効果的な宣伝活動を行うことができます。
具体的にするべきこと
インバウンドや在留外国人をターゲットにするのであれば、ハッシュタグが重要です。
ハッシュタグで検索すること「タグる」というように、情報を集める外国の方はハッシュタグから検索します。
自社のビジネスやエリアに関するハッシュタグをその人たちの言語でつけていきます。
たとえば、下記のハッシュタグはわかりますか?
#가마쿠라
「鎌倉」です。
たとえば韓国語でハッシュタグをつけ、ホームページも韓国語で対応していたら、集客につながると思いませんか?
ちにみに日本に一番にインバウンドで来ているのは韓国の人たちです。
ディスプレイ広告
ここからは広告についてもご紹介していきます。
ディスプレイ広告は、ウェブサイトやアプリなどに表示されるビジュアルな広告(画像や動画など)のことを指します。
これは、特定のターゲット層に対して商品やサービスを紹介する方法として非常に有効です。
ディスプレイ広告のメリット
まず視覚的なコンテンツを利用することで、ビジュアル効果によりユーザーの注意を得ることができます。
さらに、ユーザーの興味や行動に合わせた関連する広告を提供することもできます。たとえば、ホテルを探している人はホテルの広告が表示されます。
しかも、使っている言語や、エリアも指定できるのです。興味を持っている人に広告を表示することができます。
たとえば、英語が母国語のユーザーで、沖縄でホテルを探している人にだけ広告を出す、ということができます。
具体的にするべきこと
外国語で広告を出すことは非常に簡単です。なぜなら、Googleなどは世界でサービスを展開しており、世界に向けてサービスを提供できるからです。
自社のサービス関する画像を用意して、外国語に対応するだけ。百聞は一見にしかずなので、実際の広告設定をみてみましょう。
こちらはサンプルですが、このような広告を安価に狙ったエリア、狙ったターゲットに出すことができます。
リスティング広告
リスティング広告は、検索エンジンの結果ページに表示されるテキストベースの広告です。ユーザーが特定のキーワードを検索すると、関連する広告が表示されます。
一言で言えば、検索した時に表示される広告です。
リスティング広告のメリット
検索ユーザーは商品やサービスへの関心が既にあるため検索しています。
そのため高い効果を期待することができ、その結果は成果につながりやすいです。さらに、料金は広告がクリックされたときのみ発生するので、コスト効率の良い広告運用が実現できます。
具体的にするべきこと
リスティング広告も世界中で配信することができます。ディスプレイ広告以上にシンプルで広告の文章を検索で使われうキーワードを用意するだけです。
英語を話す人には英語を、韓国語を話す人には韓国語を、中国語は話す人には中国語を、と使い分けることができます。
こちらも実際の広告文を見てみましょう。このようなに簡単に外国語表示できます。
SNS広告
SNS広告は、インスタやfacebook内で配信される広告のことです。ユーザーの興味や行動に合わせて、ターゲットに合わせた広告を配信することができます。
SNS広告のメリット
SNSは多くのユーザーが日常的に利用しているため、幅広いターゲット層にアクセスすることができます。
さらに、SNS広告の特長として、年齢や性別、趣味といった具体的な属性に基づいて細かくターゲティングすることが可能です。
具体的にするべきこと
SNS広告は自分の投稿をそのまま広告に出すことができます。また広告マネージャーという機能を使えば、より細かく設定することができます。
SNS広告は設定した予算だけ費用が使われてしまうため、しっかりとターゲットユーザーの利用言語と属性を考える必要があります。
メールマーケティング
メールマーケティングとは、メールを使用して顧客や見込み客に直接情報を提供し、関心を持ってもらうためのマーケティング手法です。
新商品の情報、セールの案内、重要なお知らせなど、さまざまな内容をEメールで伝えることができます。
メールマーケティングのメリット
Eメールは直接的なコミュニケーション手段として、顧客の手元に確実に情報を届けることができます。そのため、比較的低いコストで何度でもターゲットにアプローチすることが可能なメールマーケティングは、高い投資対効果(ROI)があります。
さらに、Eメールの内容は受け取る人の興味や購買履歴に合わせてカスタマイズすることができるため、例えば英語、中国語、韓国語などの言語に応じて使い分けることが実現可能です。
具体的にするべきこと
まずはメーリングリストを作る作業から始まります。
顧客がいる場合はその顧客のメールリストを作ります。また見込み客を集める場合は、見込み客のメールリストが必要です。
このリストができたらメールを送付していくだけです。
あまり難しく考える必要はありません。このリストにキャンペーンのお知らせなどを送付していきます。クーポンなどをプレゼントしてもいいでしょう。そこから興味を持ってくれた方がお客様、リピーターになっていきます。
注意点はそれぞれの読者に対応した言語でメールを送ることです。これを繰り返していれば自然とお客様が集まります。
多言語化すれば巨大な市場にビジネスチャンスが広がる
近年、インバウンド需要や在留外国人の増加に伴い、多言語化の重要性はさらに高まっています。ウェブサイトを多言語化することで、新しい市場、新しい顧客層へのアプローチが可能となります。
英語や中国語など、主要な言語にウェブサイトを対応させることで、その言語を話す人々との接点が生まれます。これは新しいビジネスチャンスです。
特に、日本の商品やサービスに興味を持つ外国人は増加の一途をたどっており、彼らに向けた情報提供が不可欠です。
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全部でなくてもいい!1つずつやりましょう!
ウェブサイトの多言語化を考えると、どこから手をつけてよいのか迷うこともあるかもしれません。
しかし、全ての言語に対応する必要はありません。
まずは、自社のターゲットとする市場や顧客の言語を優先して取り組むことをおすすめします。一歩ずつ、確実に進めていくことで、多言語化のメリットをしっかりと享受することができます。