アメリカのCSAリサーチという会社がある統計データを公表しています。
それは、多言語化されたホームページがサイト利用者の購買意欲に与える影響の大きさについてです。
なぜ日本語だけのサイトが損しているのか?
リサーチデータを元に、その理由をお伝えします。
データが示す多言語化の重要性
では早速その統計情報をみてみましょう。
オンライン買い物客の 76% が母国語の情報で商品を購入することを好む
Based on a survey of 8,709 global consumers in 29 countries in Europe, Asia, North America, and South America, CSA Research found that 76% of online shoppers prefer to buy products with information in their native language. In addition, 40% will never buy from websites in other languages.
https://csa-research.com/Blogs-Events/CSA-in-the-Media/Press-Releases/Consumers-Prefer-their-Own-Language
このデータでは
ヨーロッパ、アジア、北米、南米の 29 か国の世界の消費者 8,709 名を対象とした調査に基づいて、オンライン買い物客の 76% が母国語の情報で商品を購入することを好むことがわかりました。さらに、40% は他の言語の Web サイトからは決して購入しません。
と書かれています。
つまり「母国語でなければ購入対象にならない」ということです。これは何もECサイトだけに限った話ではないと思います。
多くのインバウンドや在留外国人がレストラン、ホテル、観光でホームページを調べた際に、母国語でなければ見てくれない、ということです。
読めなければ、買わない
他のデータでも多言語化の重要性が記載されています。それを示すがデータがこちらです。
上記のグラフでは言っていることは次の通りです。
- 65% はたとえ品質が低くても、自分の言語で書かれたコンテンツを好みます
- 67% が Web サイトでの言語の混在を許容します
- 73% は、少なくとも自分の言語での製品レビューを望んでいます
- 66% がオンライン機械翻訳を使用しています
- 40% は他の言語のウェブサイトからは購入しません
日本で増えていく消費は、インバウンドや在留外国人の統計から、英語、韓国語、中国でしょう。
100人がホームページを見た時に彼らの言語に対応していないだけで、40人はもう購入してくれません。
大きなチャンスを失っていると思いませんか?
逆に対応するだけで、4割も見込み客数が増えるのです。
BtoCのビジネスにおいては多言語化の重要性はどんどん増していくでしょう。
その時に
- 先行者の利益を取れるか
- 後発組となってその他大勢に紛れてしまうか
それは、どれだけ早く着手できるかにかかっています。
翻訳言語の質について
母国語で書かれていることが大切なことはわかりました。では翻訳はどのレベル品質が求められるのか?これについても統計データがあります。
多くのユーザーは翻訳の品質は気にしない
実は多くのユーザーは翻訳の品質は気にしていません。それよりも母国語で読めるかどうを重要視しているのです。
ここではPowerlingという専門的な翻訳サービスを提供する企業のデータをご紹介します。
Even if the content is of low quality, 65% of users prefer websites in their native language.
https://powerling.com/blog/can-t-read-won-t-buy-how-to-connect-with-global-customers-who-don-t-speak-your-language
コンテンツの品質が低くても65%のユーザーが母国語でウェブサイトを好むと答えているのです。
これはそうですよね。読めなければ買わない、読める必要があります。品質よりも自分たちの言語で読めるかどうか大切です。
実際に英語しかないサイトを閲覧した際、ページを見る気になりますか?まして韓国語や中国語の場合、勉強したことがなければ全く読めません。
それが外国人にも起きているということです。
大切なことは言語に対応すること
多くの場合は翻訳の品質は問題になりません。
きちんと彼らの言語で対応できているかが重要です。
大切なことは、母国語で読めるようにしてあげることです。
なお、同じPowerlingの記事の中で母国語で書かれていなければ、10人中9人はそのサイトに見向きもしないとも書かれていました。
Project underwear from Nimdzi showed that 9 out of 10 global users will ignore a product if it’s not in their native language
多言語化の重要さがよくわかる内容です。
多言語化すればビジネスチャンスが広がる
海外のSNSで口コミで広がったり、トリップアドバイザーなどに掲載されたとしましょう。
これは大きなビジネスチャンスです。
でもホームページが多言語化できていなかったら?
たったそれだけの差で多くの顧客獲得の機会を失っているのです。
それは勿体無いですよね。
これから日本の人口減少、在留外国人の増加、インバウンド市場、こういった社会的な背景は変わないでしょう。
これらの要素を考えたときに、ホームページを多言語化することはもう必要な時代になっています。